• レベルメーターの機能と使い方

    SONARには入力/出力のオーディオ・レベルを監視するためのレベルメーターが備わっています。SONARのレベルメーターは、RMS表示/ピーク表示の切り替えが可能なほか、レンジの設定やピークホールド機能など、様々な機能を備えています。このトピックでは、SONARのレベルメーターについて様々な角度から解説しています。

    レベルメーターは何のレベルを表示するのか?(RMSとピーク)

    レベルメーターは何のレベルを表示するものなのか、というところから考えてみましょう。SONARのレベルメーターは、RMSメーター(SONAR 3以前の名称はVUメーター)とピークメーターという、異なる2種類のレベルを表示することができます。RMSRoot Mean Squareの略で、日本語に直すと二乗平均平方根になります。各サンプルの2乗の平均値の平方根で表され、音のエネルギーを示します。一方ピークメーターは文字通り『音響波形のピーク(最大振幅)』を表します。

    サンプルA ( WAV / 10秒 / 866KB )
    サンプルB ( WAV / 10秒 / 866KB )

    理論的、技術的には上記の通りなのですが、実際には動作にどのような違いがあるのかをみていきましょう。二つの音素材を用意しました。これらはおそらく同じ強さの同じ音に聞こえると思います。

    RMSメーターは約-16dBでほぼ一致。サンプルAのピークメーターは-9.4dB、サンプルBのピークメーターは-1.5dBを指している。その差は約8dB。ちなみにサンプルBは、サンプルA(ノコギリ波)の部分音(倍音成分)の位相をずらして再合成したもの。このためサンプルAとサンプルBは同じ強さの同じ音に聞こえるはず。

    ところがこの2つの素材をSONARに読み込んで再生してみると、レベルメーターのふれ方が異なります。RMSメーターはどちらもほぼ同じ値を示しますが、ピークメーターではBのサンプルの方が大きな値を示します。波形を拡大してみると、Bのサンプルでは大きなピークがある一方、Aのサンプルのピークは低く押さえられています。この差がピークメーターの表示の違いとなって表れたのです。SONARをお持ちの方は、実際に確認してみてください。

    RMSメーターピークメーターにはそれぞれ短所/長所があります。人間が感じる音の大きさとRMSメーターのふれ方は比較的よく合致しますが、ピークメーターでは、聞いた感じとは異なる表示になってしまうことがあります。逆にクリッピング・ノイズが発生するのを防ぐためにレベルを監視するのであれば、ピークメーターの方が都合がよいでしょう。SONAR 4ではRMSメーターピークメーターを一つのレベルメーターに同時に表示させることができるようになっています。また、ピークホールド機能やピーク値の表示もありますので、必要に応じて使い分けてください。

    レベルメーターの反応時間(ライズタイムとフォールタイム)

    針式のメーターは動きが緩やか。ライズタイムとフォールタイムを長目にすれば針式メーターと同じような動きになる。ちなみに多くの針式メーターはRMSでレベル表示をする。

    SONAR 4では新たに、レベルメーターのライズタイムとフォールタイムを調節できるようになりました。ライズタイム/フォールタイムとは、オーディオのレベルが急激に変化したときのレベルメーターの反応時間のことです。ライズタイムで上昇方向の、フォールタイムで下降方向の反応時間を指定します。

    SONAR 3以前のレベルメーターは反応時間が短いので、SONAR 4のレベルメーターは動きが緩慢に見えるかもしれません。一方アナログミキサーなどについている針式のレベルメーター(VUメーター)は、わざとゆっくり動くように作られています。このため針式のレベルメーターを見慣れている方は、ライズタイム/フォールタイムを長目に調節すると、針式メーターと同じ感覚で操作できるようになるでしょう。

    ピークホールド、ピーク・インジケーターとピーク値の表示

    SONARのレベルメーターには、ピークホールド、ピークインジケーター、ピーク値の表示があります。RMSメーターを表示していても、これらの表示はすべてピークの表示になります。これらの機能は主に録音の際や、マスタリング直前のレベル監視で使われることが多いでしょう。ピークメーターの0dBは、記録/再生可能な最大振幅を示していますので、録音時やマスタリング時、オーディオのエクスポート時に0dBを超えてしまわないように注意してください。一方SONAR内部では0dBを超えるオーディオでも正しく扱うことができます。このため制作の最中は、レベルオーバーをあまりシビアに考える必要はないでしょう。ピークホールド、ピーク・インジケーター、ピーク値の表示は、わずかながらCPUのリソースを消費しますので、必要になるまで表示をオフにしてしまってもよいでしょう。


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